潮風とともに
挙式も、披露宴も滞りなく進む。
最後のサプライズも感動的で、新郎だけじゃなく、
新婦様の御友人たちも目に涙を浮かべているのを見て、
私は嬉しくなった。
お開きとなり、列席者の方々を新郎新婦、ご両親でお見送りをしてもらう。
その間に披露宴会場を片付けてもらい、
私はいつ、何があってもいいように新郎新婦様の近くに立っていた。
最後の方がお帰りになり、私はお水を持って新郎新婦様にお渡しした。
「本日は誠におめでとうございました。とても素敵な一日でしたね。」
「重田さん、本当にありがとうございました。
あなたが担当で本当によかった。こいつのサプライズも嬉しかったです。練習してることなんて、全く気がつかなくて……」
お二人にお礼を言われて、私は胸が暑くなった。
ご両親からもお礼を言われて、私は深くお辞儀をした。
「このような晴れの日にお手伝いできたこと、感謝しております。またサロンの近くに来られたときはいつでも遊びにいらしてくださいね。
それでは、二次会の時間ですので……
タクシーを呼んであります。そちらで会場まで向かわれてください。二次会で使用するものは幹事様にお渡ししてあります」
そう伝えて、お二人をお見送りした。
残りの荷物を、ご家族に持って帰ってもらい、
忘れ物がないかを確認してからお見送りをした。