潮風とともに


「弘人から見せてもらったよ。それでも沖縄といえば海だから、あの企画は一緒に持っていくよ。」


そっか、、、嬉しい。


「海をね、メインにまた考えたいの。でも中々思い浮かばなくて……

弘人さんにチャペルの建設に海をねモチーフにしてもらえないかなーって思って。
祭壇の後ろをガラス張りにしたり、天井を所々ガラス張りにして空からの日差しが入るようにしたり……

どんなイメージで考えてるのか、明日電話しようと思ってる。」


「そうだなーチャペルのことはまだ何も聞いてないから、弘人に聞いた方がいいな。

その祭壇の後ろがガラス張りになってるのはいいよな。
リゾートウエディングにはよくあるのかもしれないけど、その場所によって、見える海が違うからな。」


そっか、、、他にもあるし……って思っていたけど、

見える海や景色が違うからいいのかもしれない。



「ねぇ、波瑠。私ね、3月で仕事辞めようと思ってる。
引き継ぎもあるから、明後日部長にいうつもり。


私、沖縄に行ってもいい……??

波瑠の傍に行きたい。」




少しの無言が怖い。



拒絶されたらどうしよう……

たった数秒が数時間にも思えてくる。



「ほんと?来てくれるの?
まだ企画通るかも分からないよ?」


波瑠が不安げな声で言う。
< 151 / 236 >

この作品をシェア

pagetop