潮風とともに
「弘人から見せてもらったよ。それでも沖縄といえば海だから、あの企画は一緒に持っていくよ。」
そっか、、、嬉しい。
「海をね、メインにまた考えたいの。でも中々思い浮かばなくて……
弘人さんにチャペルの建設に海をねモチーフにしてもらえないかなーって思って。
祭壇の後ろをガラス張りにしたり、天井を所々ガラス張りにして空からの日差しが入るようにしたり……
どんなイメージで考えてるのか、明日電話しようと思ってる。」
「そうだなーチャペルのことはまだ何も聞いてないから、弘人に聞いた方がいいな。
その祭壇の後ろがガラス張りになってるのはいいよな。
リゾートウエディングにはよくあるのかもしれないけど、その場所によって、見える海が違うからな。」
そっか、、、他にもあるし……って思っていたけど、
見える海や景色が違うからいいのかもしれない。
「ねぇ、波瑠。私ね、3月で仕事辞めようと思ってる。
引き継ぎもあるから、明後日部長にいうつもり。
私、沖縄に行ってもいい……??
波瑠の傍に行きたい。」
少しの無言が怖い。
拒絶されたらどうしよう……
たった数秒が数時間にも思えてくる。
「ほんと?来てくれるの?
まだ企画通るかも分からないよ?」
波瑠が不安げな声で言う。