潮風とともに
大阪に戻ったら、市販の検査キットを使ってみよう。
まだ分からないし……
私はそう決めて脱衣室をでた。
「波瑠、おまたせ。遅くなってごめんね?」
波瑠はベッドを背にしてテレビを見ていた。
「ん?大丈夫。準備終わったの?
なら、お腹すいたしいこっか。」
波瑠が立ち上がってテレビを消した。
「私もお腹すいたよー。早くご飯食べたい!」
私もバッグを持って波瑠の後に続いた。
今日は波瑠との記念日になる。
素敵な思い出になる日だから、一日を大事にしよう。
波瑠の大きな背中を見て思った。
私は今日、波瑠のお嫁さんになるんだ……
これから死ぬまで、この背中をいつでも見守らないといけないし、支えて生きていくんだ。
それって、すごく素敵なことだな……