潮風とともに
役所を出て、また車でホテルに戻ってきた。
向かう場所はあのビーチ。
車を降りて二人で手を繋いで歩く。
「波瑠、私、すごく幸せ。」
私は波瑠を見上げて微笑んだ。
波瑠も優しく見つめ返してくれて、手の甲で頬を撫でる。
「俺も、すごく幸せだよ。」
「ねぇ、波瑠。私たちは出会って2ヶ月で入籍して、今日から夫婦になったよね。。。
私、これから先どんなことがあっても、波瑠に着いていく。私の人生が終わるその日まであなたと共に生きていく。
それに、これから先ケンカすることもあると思う。その時は逃げずに膝付き合わせて納得いくまで話し合おうね。私たちは知らないことばかりだから……。」
私は波瑠の両手を握って、目を見つめると、
波瑠は真剣な顔で頷いた。
「あぁ。俺は何もかもが瑠碧が初めてだから、ケンカしたときにどうしていいのかも分からないし、
瑠碧の気持ちを上手く汲み取れないことも多くあると思う。そのたびに、話し合って分かりあえたらいいと思うんだ。
俺は知ってのとおり、無口で無器用だから、、、
瑠碧にはヤキモキさせることもあるかもしれないけど、
これこらは夫婦だから、支えあっていこうな。
俺の嫁さん。。。」
波瑠が私を甘い瞳で見つめる。
その表情がすごく、かっこよくて思わずぽーっと見つめてしまう。
「瑠碧、愛してる。」
そう言うと、波瑠の顔が少しずつ近づいてきて、甘くて蕩けるようなキスをくれた。