潮風とともに
「毎日早く帰れるようにするから……
休みの日は二人でデートしような?」
「うん!楽しみにしてるね。」
明日から何をして過ごそうかな。
ビーチにいって、波瑠の仕事姿でも眺めていようかな?
色々な事を考えてると、だんだん眠たくなってきた。
「瑠碧?眠いならベッドに横になれよ。」
そう波瑠の声が聞こえるのに、私はそのまま波瑠にもたれるように眠ってしまった。
「…………んっ。」
目を覚ますと、カーテンが閉められていてもう夜になっているのだと気がついた。
波瑠……???
電気はついているものの、波瑠がいない。
お風呂にも、入っている様子はないし、、、どこかに出掛けたのかな??
私は心配になって、波瑠に電話をした。
「もしもし波瑠?ん?おはよ。ごめんね、寝ちゃって……
いまどこにいるの?」
波瑠の電話の、向こうが騒がしい。
「ごめん、瑠碧。起きたときに晩飯食べれるようにと思ってさ。今ヤスの所でつくってもらってた。
今から帰るからな。」
ヤスくんのところだから、後ろが騒がしかったのか。
「ありがとう。待ってるね。」
私はそう言うと電話を切った。
それから15分ほどして、波瑠が帰ってきた。
ビニール袋にはタッパーに入ったたくさんの料理が入っていて、いい匂いにお腹がなった。
「ははっっ!!お腹すいたよな。食べよう!」
~~~っっ!恥ずかしい。。
波瑠はお皿とお箸を出してテーブルに料理と共においた。
「波瑠、おかえり。ご飯ありがとう。」
私は波瑠の隣に座りながら言った。
「ん?大丈夫。ごめんな、起きたときにいなかったから心配したんだろう?」
波瑠が私の顔を横から覗きこんだ。
私はコクりと頷く
「明日からは、私が作るからね?」
「あぁ、ありがとう。でも無理はするなよ?」
波瑠がやさしい瞳で私をみつめた。