潮風とともに


「毎日早く帰れるようにするから……
休みの日は二人でデートしような?」


「うん!楽しみにしてるね。」


明日から何をして過ごそうかな。

ビーチにいって、波瑠の仕事姿でも眺めていようかな?



色々な事を考えてると、だんだん眠たくなってきた。


「瑠碧?眠いならベッドに横になれよ。」

そう波瑠の声が聞こえるのに、私はそのまま波瑠にもたれるように眠ってしまった。





「…………んっ。」



目を覚ますと、カーテンが閉められていてもう夜になっているのだと気がついた。


波瑠……???


電気はついているものの、波瑠がいない。

お風呂にも、入っている様子はないし、、、どこかに出掛けたのかな??


私は心配になって、波瑠に電話をした。



「もしもし波瑠?ん?おはよ。ごめんね、寝ちゃって……
いまどこにいるの?」


波瑠の電話の、向こうが騒がしい。


「ごめん、瑠碧。起きたときに晩飯食べれるようにと思ってさ。今ヤスの所でつくってもらってた。
今から帰るからな。」


ヤスくんのところだから、後ろが騒がしかったのか。



「ありがとう。待ってるね。」


私はそう言うと電話を切った。




それから15分ほどして、波瑠が帰ってきた。


ビニール袋にはタッパーに入ったたくさんの料理が入っていて、いい匂いにお腹がなった。



「ははっっ!!お腹すいたよな。食べよう!」


~~~っっ!恥ずかしい。。


波瑠はお皿とお箸を出してテーブルに料理と共においた。


「波瑠、おかえり。ご飯ありがとう。」


私は波瑠の隣に座りながら言った。


「ん?大丈夫。ごめんな、起きたときにいなかったから心配したんだろう?」

波瑠が私の顔を横から覗きこんだ。


私はコクりと頷く


「明日からは、私が作るからね?」


「あぁ、ありがとう。でも無理はするなよ?」


波瑠がやさしい瞳で私をみつめた。
< 202 / 236 >

この作品をシェア

pagetop