潮風とともに
不安な心の特効薬
仕事が始まり、私は急に一ヶ月の休みを取って迷惑をかけてしまったこと、
入籍をしたことを報告した。
部署内の人たちには、入院をしていたことは伝わっていたけど理由は彩花さんとうちの両親の話し合いで伏せられていた。
みんなから入籍のお祝いの言葉をたくさん貰って、私は一日のスタートをきった
一ヶ月休んでいたうちに私の担当していた披露宴が二件無事に終わっていて、その新郎新婦様にお詫びの手紙を書いたり、打ち合わせを他の人達が変わりにやってくれていて、その報告書に目を通したりしていると、
あっという間に一日が過ぎてしまった。
もう、今日はこれまでにしよう、、、
明日も打ち合わせは入っていないし、今日の続きをすればいい。
私は心に穴が開いたような、
虚無感に襲われ、
早く波瑠の声が聞きたかった。
波瑠の声を聞いて安心したかった。
波瑠……
何してるのかな。
もう、ご飯食べたのかな、、、
疲れて寝ちゃったかな、、、
私は逸る気持ちを胸に抱いて早足で帰宅をした。
家に帰り着くと、そのままソファーに座って波瑠に電話をかける。
何度もコールをするのに、波瑠に繋がらない。
波瑠……???
どうして……???
どこにいるの、、、
お願い。
電話に出てよ……
私は電話をかけては留守電につながる電話に何度も何度も電話をかけた。
一時間しても繋がらない
お風呂でもないよね……
波瑠……
そばにいてよ、、、
私は泣きながら、そのままソファーで眠ってしまった。