潮風とともに
「赤嶺さん、赤ちゃんに授乳してみましょうか。服の前をあけてもらってもいい?」
助産師さんに言われるまま、服を開けるとそこにそっと赤ちゃんを寝かせてもらう。
不思議なことに、赤ちゃんは私のおっぱいに吸い付いてくる。
何も教えていないのにすごい、、、
赤ちゃん、可愛い。
ほっぺたもプニプニだー、、、
「碧ちゃん、、、初めまして。ママだよ?よろしくね」
ちょんちょんっとほっぺたを触ると赤ちゃんが少し身動ぐ。
その姿でさえ可愛い。
「碧、パパもいるぞ?産まれてきてくれて、ありがとう。これからよろしくな。」
波瑠が優しく微笑んで碧を見つめる。
しばらく、二人で碧を見つめながら過ごしていると、
助産師さんが碧を新生児室に連れていくためにベビーベットを持ってきてくれた。
「赤嶺さん、赤ちゃんお預かりしますね。
あと一時間はこのまま分娩台で休んでください。
また病室に移動するときに案内にきます。
それじゃゆっくりされてくださいねー。」
助産師さんと碧が出ていくと、波瑠と二人きり。
「瑠碧、少し眠らなくて大丈夫か??
もう21時になってるし。また移動するときに来ようか。」
「ううん、大丈夫。病室に移動してから寝るよ。」
「そっか。じゃあ俺もここにいるよ。」