潮風とともに


「お茶飲む?さっき母さんが持ってきたよ。」


ビニール袋からガサガサとお茶とコーヒーを取り出すと、ふたを開けて手渡してくれる。


「ありがとう。」


ゴクゴクと半分くらいお茶を飲むと喉をスーっと冷たいお茶が通ってスッキリとした気分になった

だいぶ汗もかいたし、喉が渇いていたから
いつもより美味しく感じる。



「瑠碧、お疲れ様。あんなに可愛い赤ちゃんを産んでくれて、本当にありがとう。
瑠碧が頑張ってる姿見て、俺は何もできなかったけど、、これから先、瑠碧が命を懸けて産んでくれた碧と瑠碧を俺が絶対に守っていくからな。
三人で幸せになろうな。」


「うん……。ありがとう。ありがとう、波瑠。」



あんなに痛かったはずなのに、碧の姿を見た瞬間に痛みよりも幸せと、嬉しさが大きくて痛みなんて一瞬で忘れてしまえるほどだった。



碧、私と波瑠をパパとママに選んでくれてありがとう。



これから先、色んな事があると思う。


辛いことも、悲しくて泣きたくなることも、

嬉しいことも、、、

あなたが大人になって素敵な人と出会えるまで、

ママとパパがあなたを命に変えても守りぬくからね。


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