潮風とともに


恥ずかしいと思うのに、


今日出会ったばかりなのも分かっているのに、


何故だか波瑠とは前から知っていたかのような空気間で
一緒にいる時間が落ち着いていて、

何も話さなくても苦痛に感じない。


まだ剛とのことだって解決していないのに、


波瑠のキスに溺れてしまう。


だんだん波瑠の体重が私にかかり、そっと砂浜に背中が付くと、また深いキスに溺れた。


波瑠に惹かれてる。



出会った時間なんて関係ない


初めてホテルで会ったときから心が惹かれてた


波瑠の出す空気に、私の心が惹かれてしまった。



苦しくなってきて、繋いでいない方の手で波瑠の胸を軽く押すと熱い瞳をした波瑠が唇を離した。

お互いに息が乱れたまま。


波瑠の唇がどちらのものか分からないほどに艶めいていて、波瑠の色気にやられそう。


私も目を逸らせないまま、見つめていると、

波瑠が優しく髪を撫でてくれて、ふっと笑った。


「瑠碧、可愛い。」


照れたように言う波瑠に、こちらまで照れてしまう。


「波瑠のキス、好き。もっとして?」


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