潮風とともに


波瑠からの提案に快く頷いた。


「じゃあシャワー浴びようかな。」

私はシーツを体に巻いて落ちていた下着を拾いあつめてバスルームに向かった。


「待って。一緒に入る。」


「っえ!!!恥ずかしいからイヤ!」

「ダーメ。もう、昨日たくさん見たし。」

波瑠はそう言うと私の背中をどんどん押してバスルームに入った。


波瑠に頭も体も綺麗に洗われて、恥ずかしく思いながらもされるがままにしていた。



お風呂から上がり、軽く髪を乾かしてからさっとメイクをする。

その間に波瑠は敷地横にある従業員の社宅に帰って着替えてきた。



「瑠碧、行けそう?」


寝室で、着替えていると扉に凭れるようにして波瑠が立っていた。


「うん!もう行ける。」

私はショルダーバッグを持って部屋を出た。



時間は6時前。  

二人で、砂浜を歩く


朝陽が海にキラキラ反射していてすごく綺麗。



海に目をやりながら歩いていると、波瑠がふと立ち止まった。




「どうしたの??」


私が見上げるように言うと、そっとキスをしてきた。


またはにかむと、歩き出す波瑠。


照れているのか色黒でも顔が赤いのが分かる。
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