潮風とともに
「それに……ビーチから歩いてきた二人、ほんま美男美女すぎてうっとりしたわ。」
美穂がニヤニヤしながら言った。
私は恥ずかしくて俯いてしまうと、急に波瑠が私の手を取って、驚いて波瑠を見上げた。
「お腹すいた。飯たべようぜ。」
そう言うと手を引いたままレストランに入っていていった。
後ろにいる美穂を見ると微笑みながら頷いてくれて、弘人さんと二人で、レストランに入ってきた。
レストランの従業員が驚いたような視線をむけては赤嶺さんにニヤニヤした笑みをむけている。
「おはようございます。お名前お伺いします。」
「相澤と重田です。」
「四名様でよろしいですか?」
その従業員が弘人さんを見ていった。
「あぁ。よろしく。」
その声をきいて一礼した従業員に案内されて窓辺の席についた。
朝食はビュッフェになっていて、焼きたてのパンの良い香りがする。
私たちは早速好きなものを取ってきては食べ始めた。
選んでいる間も波瑠が傍にいてくれる。
嬉しいけど、波瑠がイケメンすぎるからか、周りからの視線が抱いほど突き刺さる。
女性従業員からの視線が痛い。
それをこっそり美穂に言うと、美穂も弘人さんと歩いているとそう思うと言っていて、二人で苦笑いを浮かべた。