潮風とともに
「ねぇ、波瑠。従業員がレストラン使っても大丈夫なの??」
私が心配になって聞くと、
「支配人がいるし、休みの日は使っても何も問題ないよ。」
ん?支配人??
「波瑠、支配人ってもしかして……」
私は恐る恐る弘人さんを見るとニコニコと笑ってる。
「瑠碧ちゃん正解。俺、ここの息子で支配人やってるんだよ。」
美穂を見ると知っていたようで苦笑いをしていた。
まぁ、支配人がいるんだから大丈夫か。
私は安心して波瑠に、微笑んだ。
「今日は美ら海水族館と少し遠いけど、沖縄ワールドに行こうか。
時間があれば、国際通りの方にも行こう。」
そう弘人さんが提案をしてくれて、
朝食を食べ終えた私たちは早速観光に出掛けた。
一直線に続く道を走る。
「沖縄にいるのって、あと4日だよね。帰る日とその前の日休みにするからまた出掛けようか。波瑠も、休みにするし、瑠碧ちゃんと二人で、出掛けてこいよ。」
「えっ、いいの?」
「いいよ。真人とヤスに出てもらえば。」
それを聞いて波瑠は「サンキュー」と小さく呟いた。
「弘人、嬉しい!ありがとう。」
美穂が助手席からハンドルに手をおいていた弘人さんの手に触れた。