潮風とともに


「瑠碧、うち今日も弘人の部屋に泊まるから。
波瑠くんとこの部屋使いなね。

っていうか、最終日までうちはこの部屋に着替えに帰ってくるだけにするね。」


ニヤリと笑った。

「んー、ありがとう。美穂はそれで大丈夫??」

「全然!大坂に帰ったらまたしばらく会えなくなるし、今のうちにね。距離を縮めないと。

私、瑠碧の事やから分かってると思うけど、弘人の事、本気だから。

帰ったらお父さんたち説得して、いずれはこっちに来ようと思ってる。」



美穂……

そんなことまでもう、考えてるんや。


「弘人、もう30やし。親からも早く結婚相手見つけろって口うるさく言われてるみたいやねん。

ホテルのオーナーっていってもここだけみたいやから、親に決められた人と結婚とかはないみたいやし。

今朝、付き合うなら結婚を前提にって言われてん。」


「すごいやん!!!!弘人さん見てたら美穂に惚れてる感じはしてたけど。そんな事まで言うてくれるなんて、もうこっちに来るしかないやん!

説得するん、手こずりそうならうちも協力するから!」


私は美穂の手をぎゅっ握りしめた


「瑠碧、ありがとう。そんときはよろしくね。

でも瑠碧かて、こっちに来ること少しは考えてるんやろ?ウエディングプランナーの仕事はこっちにもあるんやし。フラだってこっちでも出来るやろ?

もし瑠碧もこっちにこれるなら、うち心強い。」
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