潮風とともに
私はその後も何曲か踊り、気がつくと時刻は8時になっていて、急いで部屋に戻った。
部屋に戻ると美穂が既に帰ってきていて、
メイクをしているところだった。
「おはよー。朝から散歩??」
マスカラを塗りながら鏡越しに目が合う
「うん。ビーチでフラしてきた。
すごく気持ちよかったよ。クセになりそう!
さ、うちも準備しないと。」
私はそう言うとバスルームで軽く汗を流してメイクを始めた。
「朝食食べたらそのまま出ようか。
こっからバナナボートの店まで車で15分くらいだからさ。時間はあるし、ゆっくり朝食食べよ。」
準備を終えた美穂がテレビのリモコンに手を伸ばしながら言った。
「了解。バナナボート楽しみ!
結構落とされるんだよね?あれって。前に職場の後輩が言ってたわ。」
私は前に後輩の万里江から聞いた話を思い出していた。
その時、何故だか分からないけど
万里江の声をどこか違うところでも聞いたような気がした。
どこだろう……
考えてみたけど思い付かなくて、
まぁ、どうでもいいか。
そう思って使い終わったメイク道具をポーチに直した。
美穂は着替えも終わっているようで、私は急いで寝室で着替えた。
今日は水色のフリルがグラデーションでたくさんついたビキニ。胸の大きすぎる私にとって、少しでも谷間が見えにくい物で、可愛いビキニを選んだ。