潮風とともに
タグホイヤーの時計?
三人に見送られて、ホテルから15分ほど走った所にあるお店についた。
中に入ると3人の男女のスタッフが話をしていて、
こちらに、気がついたのかニコリと笑って「いらっしゃい」と迎えてくれた。
「あの、赤嶺から予約が入ってるかと思うんですけど……重田です。」
そう言うと、一番背の高い男性が「あぁ!」と言って近くにあった椅子に座るように席を引いてくれた。
私と美穂はそれを見て椅子に座ると
女性スタッフが麦茶を出してくれた。
「波瑠からは聞いてるよ。君が彼女の瑠碧ちゃん?
お友達の方は弘人先輩の彼女なんだよね?
今日はありがとうね。楽しんでもらえたらいいけど。
俺は今井悟っていって、ここのオーナーしてます。
今日は波瑠に言われてるから俺が案内するね。」
そう言ってニコッと笑ってくれた。
「急に無理言ってスミマセン。よろしくお願いします。」
「いいよー波瑠とは小学校からの中だからね。
バナナボートだよね?スキューバは波瑠の専門だしやらないけど時間あるならシュノーケルもやってみる?
波瑠の彼女だし、無料でするよ?」
「っえ!いいんですか??」
私よりさきに美穂が食いついて、今井さんはフフっと笑った。
「全然いいよ!カズ、今日の予約って他は昼からだし、一緒にいくか?ここはもうすぐゆかりがくるからさ」
一緒にいた二人のスタッフに声をかけると、
「いいですか!やったー!こんか美人とボートに乗れるとか嬉しすぎる!!!」
「ちょっとカズ、あんた私が隣にいてよくそんな事いえるよね。」
私は、そのやりとりを見て笑ってしまう。