潮風とともに
「瑠碧さん、私ミキっていいます。赤嶺美妃です。」
そう言ってニコッと笑った彼女を見て、ん?と思って見ていると、
「波瑠の妹です!」
「「っえぇぇぇ!!!」」
私と美穂は声を揃えて叫んだ。
「波瑠くんの妹!さすがは美人。目許がにてるよね?瑠碧。」
「そうだね。目許と笑った顔が似てる。」
私がそう言うと、三人にはポカーンとしたまま固まってしまって私は首をかしげた。
「……お兄ちゃん、笑うんですか?」
ミキちゃんはひきつったように笑っていて、隣のカズと呼ばれた男の子はウンウンと頷いている。
「ん?波瑠よく笑うよ?」
私が言うと、ブッと吹き出したわらいが聞こえてきて美穂を見る
「いや、ごめんごめん。妹に笑うですかって聞かれるとは思わないやん。あの無愛想はそこまでなんやね。
まぁ、瑠碧を溺愛してるもんね。もうデレデレしてて見てられないくらい。」
美穂が冷やかすように言う。
「俺、付き合い長いけど笑ってる所とかたまにしか見ねーよ。笑うっていうより、にやりみたいな。
えー、ちょっと今日の夜見に行こうかな。な、ミキ。」
「そうだね。いこう。悟さん、連絡入れといてくださいね。」
勝手に話が進んでしまい、夜に一緒にご飯を食べることになった。
美穂が弘人さんに連絡を入れたのでもちろん弘人さんも。