潮風とともに


私たち二人は奥の更衣室を借りて私服に着替え、
メイクをしてから戻った。



「今日はありがとうございました。本当に楽しかったです!!!また来ますね!」

私がそう言うと、悟さんが嬉しそうに笑っていて、

「次は波瑠とおいでよ。サービスするからさ!」

そう言ってくれたので、また絶対に来ようと決めた。


「二人はこのあとどうするの?」

ゆかりさんが、麦茶を渡しながら聞いてきた。


「免税店に行こうかと思って。」

美穂が答えると、


「あぁ、いいかもね!今セール中だからちょうどいいじゃん。私も行きたーい!!」

ゆかりさんが、ニコリと悟さんに笑顔を向けると、
苦笑いでこちらを見た。

「私たちは全然いいですよ!こちらのお店が大丈夫なら!」


「ごめんねー、こいつ今ストレス溜まってるから……
妊婦だかろ海にも入れなくてさ。」

そう言うと申し訳なさそうに頭をかいた。


「じゃあ、ゆかりさん。一緒にいきましょうか!」

私がそう言うと、やったー!と言って嬉しそうにしてくれた。

「ならミキもいこーよ。ランチもしよ?

将来のお姉ちゃんと仲良くなっておかないと!!!」


そう言うとゆかりさんが奥からミキちゃんの分のバッグまで持ってきた。


「はいはい。こっちは大丈夫だから。
いってらっしやーい!」


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