潮風とともに
「なになにーーーー、もう本当波瑠の声は聞こえなかったけど、ラブラブなのが伝わってくるんだけど!
沖縄、たださえ暑いんだからやめてよねー!」
助手席に乗っているゆかりさんが振り向きながら冷やかしてくる。
「本当ですよー。そんな甘い雰囲気の相手がお兄ちゃんとか信じられない!!夜が楽しみーー!あ、お母さんに報告しないとっっ!」
っちょっと待って!お母さん?????
「ミキちゃん??お母さんって波瑠のお母さんだよね?
いやっ、まぁまだ付き合いだして3日目とかだし……
ね?まだいいんじゃないかな?」
私が慌てて言うと、、美穂がまぁまぁと肩に手を置いた。
「駄目ですよーー!お母さん、もう本当に心配してて!
もう28なのに女性と一度も交際したことないって、最近知ったみたいで。お兄ちゃん無口だから彼女がいても言わないだけかと思ってらしくて、ショック受けちゃって……
しかも芋づる式に童貞なことまで分かって更に落ち込んでたんですよー!!」
「あははは……おばさん、そんなにショックうけてたの?そりゃあのルックスで童貞とか信じられないよね。
まぁ、もう卒業したんだろうけどさ??」
ね?とゆかりさんがまた私を見てきたから、私は顔に熱が集まるのがわかった。
「わかったよ、、、そうゆうことなら、お母さん安心させてあげて?」
私が言うと、はい!っと元気な返事が返ってきた。