潮風とともに


「美穂はすぐにでも説得して引っ越してこないとね?」

私はニヤリと笑って言った。


「瑠碧が来てくれるの、待ってるからね?」

「そうですよ!待ってますから!」

ミキちゃんまで言うから照れてしまった。


「それは波瑠次第だから何とも言えないけど……

休みのたびに遊びにくるからね!」


私たちはまた四人で遊ぶ約束をした。


ピンポーン


話が盛り上がっていると、部屋のチャイムが鳴った。


見てみると、波瑠と悟さんで、そのままドアをあけた。



「……波瑠っ。お仕事お疲れさま!」

私はドアを開けた勢いのまま、波瑠に抱きついた。
勢いが良すぎたのか、波瑠は少しよろけて1歩下がったものの、私の腰を抱いて抱き締めてくれた。


「あぁ。ただいま。瑠碧、部屋に入ろう?」

波瑠に促されて離れると、悟さんのニヤリとした顔が見えて恥ずかしくなった。


「いや、今更だろう。」

悟さんはそう言うと私の肩をポンっと叩いて
お邪魔しまーすと部屋に入っていった。


私は悟さんが背中を見せたのをみて、
波瑠の頭を引き寄せてキスをした。


目を見開いたまま固まる波瑠が可愛くて、ついつい夢中になって深いキスをしてしまう。
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