火曜日に、天使
また一人こちらに向かって来るものがいる。

クリーム色のシャツに黒いスラックスパンツ、スーツの上着を脱いだような格好の男性だった。

すっきりとした短髪が爽やかな彼は、困ったように眉をしかめながら歩いてきた。


「最期の一言をどうぞ」

僕はそんな彼に問いかける。


「あなたの大切な人に伝えます」

それが、僕の仕事だから。



僕の言葉を聞いた男性は、一瞬戸惑ったようだがハッとしたように次々と言葉を並べた。


「あの、一言なんで五文字以内でお願いします」



結局、彼が残した一言とは……
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