夏の奇行
ためらい
[寝坊したと思って焦ってたら、夏休みだった!笑]
朝の気持ちのいい眠りをバイブ音でかき消されたのは、これで10回をゆうに越えた。
更にこの文。全く需要のない独り言なんて、誰も見たくないのに。
そうかそうか。などと適当に返事をし、サイレントモードにしてからまた眠る。
本当に、夏休みが来てしまったのか。
一度目が覚めてしまってはもう無理だ。半目ながらも窓の外に目をやると、案の定晴天で、おそらく蝉が鳴いてるであろう風景が想像できた。
[勉強するよ!一緒にどう?]
今度は画面に表示されたメッセージが視野に入ったが、携帯を裏返しにして、高城 環菜は真っ先に洗面所へ向かった。