ホスト恋
結局、払ってくれた。
相変わらず、頭が上がらない人です。
いや、一生上がらない気がする。
『ねぇ、蓮。帰る前に行きたいところあるんだけど…連れて行って』
「どこ?」
『おばあのところ』
「うん、いいよ。行こう」
そう言って、
車を走らせてくれた。
既にお墓に入っているおばあ。
安らかに眠ってるかな。
次、いつ会えるかわからないから…帰る前に色々な報告と頑張る事を伝えに来たかった。
けど、1人で来るのは少し怖くて、蓮に連れて来てもらった。
車で20分程度。
車だからあっという間だった。
『蓮、ありがとう。』
ここのお墓はおばあだけではなくて、私が生まれる前に亡くなったお爺ちゃんもいるから来るたびに会えた気がして嬉しくなる。
『おばあ、久しぶり』
って、
話しながら…
掃除をしたり、お花を上げたり…
そして…その後、手を合わせて…心の中でおばあと話した。
"見守っていて欲しい事"
"蓮が一緒にいてくれた事"
"必ず、大学を卒業する事"
気付けば、結構な時間を要してしまったけど…蓮は嫌な顔せず私が満足するまで一緒にいてくれた。
おばあと話せて、嬉しかった。
けど…
その反面、色々な事を思い出して半ベソ状態の私。