ホスト恋
『トイレ行ってくる。休んでて』
「行ってらっしゃい」
私がトイレから戻ると、蓮はベッドでスヤスヤ寝ていた。
疲れてるのに、ごめんね。
そう思いながら、蓮の体に毛布を掛けた。
『ありがとう、蓮』
そう小さな声で呟くと、寝ているはずの蓮の手が私の手を握った。
『寝てるんじゃなかったの?』
「…………」
『蓮?』
「…………」
意味わからない。
この手は何なの。
と、思いながらも離す事なく握り返した。