見えそうで見えない君
貴方は誰
「大丈夫?」


何だか心地良い声に釣られ差しのばされた手をとる。


優しくも、しかっりした大きな手で由比の身体を起こす男。


「ありがとう」

お礼を言い顔を見るがボヤけてはっきりわからない。

「由比は子供みたいに、すぐはしゃぐんだから」

そう言って男は笑った。


誰何で私の名前知ってるの??

周りを見ると由比の大好きなテーマパーク。

「なんでここに!?」

吃驚する由比に男が言う。


「なに言ってるの?由比が来たいって言ったからじゃん!ほら、ショーが始まっちゃう」


男は由比の手を握り歩きはじめた。


訳が解らないまま連れていかれる。
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