堕天使と呼ばれる女
現れたのは、パジャマ姿の少女だった。
キョトンとする聖羅をよそに、少女は話し掛けてきた。
「あの…
お姉さんは病院の方ですか?
どうして、この場所を知ってるんですか?」
聖羅は少し呆気に取られたものの、不安そうな表情で返事を待っている少女の問いに、応える事にした。
「昔ね…私もここに長く入院していたの。
今日は、ちょっと近くに来たから、懐かしくなってね…
でも、ここは本当に昔と変わってないなぁ。
唯一ひとりになれて、一番ホッとする場所だよね?」
そう言った聖羅に、少女は安心して笑顔を返してくれた。
「はい。」
「あなた、入院は長いの?」
聖羅の問に、一瞬にして少女の表情は暗くなってしまった。
「はい…
あの…
お姉さんも入院長かったんですよね!?
じゃあ、もしかし…」
「ユリちゃ~ん!
どこ~?」
少女の声を遮って、人を捜す声が聞こえてきた。
どうやら、ナースがこの少女を捜しているようだ。
何かを聞こうとした様子の少女は、ガッカリしている。
「今度お見舞いに行くわ。
“ユリ”ちゃんでいいのかな?」
「はい!
あの…お姉さんのお名前は?」
明るく返事をしてくれたユリちゃんに対して、次に、暗い表情になったのは、聖羅の方だった。
「ユリちゃ~ん!」
「あっ!私もう行きます!ここがバレると嫌だし…
待ってますね!!」
聖羅が名乗るより早く、少女は去っていった。
キョトンとする聖羅をよそに、少女は話し掛けてきた。
「あの…
お姉さんは病院の方ですか?
どうして、この場所を知ってるんですか?」
聖羅は少し呆気に取られたものの、不安そうな表情で返事を待っている少女の問いに、応える事にした。
「昔ね…私もここに長く入院していたの。
今日は、ちょっと近くに来たから、懐かしくなってね…
でも、ここは本当に昔と変わってないなぁ。
唯一ひとりになれて、一番ホッとする場所だよね?」
そう言った聖羅に、少女は安心して笑顔を返してくれた。
「はい。」
「あなた、入院は長いの?」
聖羅の問に、一瞬にして少女の表情は暗くなってしまった。
「はい…
あの…
お姉さんも入院長かったんですよね!?
じゃあ、もしかし…」
「ユリちゃ~ん!
どこ~?」
少女の声を遮って、人を捜す声が聞こえてきた。
どうやら、ナースがこの少女を捜しているようだ。
何かを聞こうとした様子の少女は、ガッカリしている。
「今度お見舞いに行くわ。
“ユリ”ちゃんでいいのかな?」
「はい!
あの…お姉さんのお名前は?」
明るく返事をしてくれたユリちゃんに対して、次に、暗い表情になったのは、聖羅の方だった。
「ユリちゃ~ん!」
「あっ!私もう行きます!ここがバレると嫌だし…
待ってますね!!」
聖羅が名乗るより早く、少女は去っていった。