堕天使と呼ばれる女
スミレは、一瞬、何か『ハッ』とした表情をした。

そして、答える…

「それは、私が決める事じゃ無いわね…
 聞いてくるから、少し待ってて。」

そう言って、スミレは奥の部屋に消えた。


和也は、相変わらず話についていけない…


スミレが奥の部屋に消えてから、和也は聖羅に聞いた…。


「ここは何なんだ?」

聖羅は、少し考えてから口を開いた…

「ここは、earthと関わりを絶っているにも関わらず、earthのありとあらゆる情報の集まる“可能性”がある場所。

 簡単に言うと、earthにとって目の上のたんこぶみたいなもんだよ…」

「ヤバいんじゃないのかよ!?」

「はぁ…
 だから、言ってるでしょう。
 ここは、一応、earthとの関係は切れてるの。
 ここに出入りしたからと言って、足がつくことは無いわ…

 私を少しは信用しなさい。」

それでも納得がいかず、食ってかかろうとしていた和也だったが、さすがに聖羅の最後の一言で、黙った。

その時、さっきスミレさんが消えていったドアが開いた。
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