堕天使と呼ばれる女
狩る者と狩られる者
『いつの間に!?』


振り返った先には、20代半ばの男が立っていた。


『背後を取られるなんて、不覚!!』

聖羅は、一呼吸おいてから男に返した。

「あんたハンターね。」


「だったら?」


「半殺しに決まってるでしょう。
 私は、組織に戻るつもりは無いんだから。」


「おぉ、怖いねぇ…
 でも俺は、そういう野蛮なのは嫌いなんだよな~。」


「はぁ!?

 じゃあ、どうしてハンターなんてやってるのよ!?」


「…何でだろうねぇ…」


!?

話にならない!



無視して公園の高台を抜けようとした瞬間、聖羅の影が男に踏まれた。



『えっ!?

 重い!?


 動かない!!


 特殊系の能力者?』




しかし、どんな特殊な能力であっても、効力は使う人間の基本的な能力値に左右される。


聖羅は、少しだけ意識を自分とこの異種なテリトリーに集中した。

ヤツの能力を破る為…

聖羅は、未だに組織に捕まってないだけあって、かなり能力は強い。

その為、ヤツの能力を破るのも、そう難しい事では無かった。


「挑むんだったら、もう少し修行してからにするのね!」

今度は逆に、相手の動きを封じて言い放つ…

そして、一瞬にして聖羅はその場から姿を消した。

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