堕天使と呼ばれる女
情報工作
ガチャガチャッ

鍵を開けて部屋に入る。

「サッサと入れば!」

聖羅は投げやりに後ろの男へ言い放った。

それでも、意識をヤツに集中したまま…

油断したら殺されるから。

それが聖羅の生きてきた世界だ。

「まあ、そんなにピリピリしなくても、俺は殺すのを目的に来たわけじゃ無い…
 って事で、コーヒーをブラックでよろしく!
 あぁ!もちろん、レギュラーで淹れてくれよな!」

「んまぁ!!
 どこまで図々しいの!?」

「こ・こ・ま・で♪」

一気に脱力…

聖羅は、アホな返事は無視して、さっきの会話を思い出す。

『ハンターのくせに命をとらないって言ったよね…
 どういう事!?

 一体、何をしに来たの!?』

考えながら、聖羅は黙ってレギュラーコーヒーを淹れる。

聖羅の部屋の中には、コーヒーの芳しい香りが広がる。


コポコポ…


安定しているしっかりとしたマグカップ2つにコーヒーを淹れて、聖羅は男の元へと運んだ。

コーヒーを渡しながら、聖羅は単刀直入に聞くことにした。

「はい。
 オーダー通りのレギュラーコーヒー、ブラックよ!

 で、あんたは何しに来たわけ?」

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