淫魔の恋のその行方
「淫魔さん、いつもその挨拶ばっかりね。堅苦しい言葉はいらないから、早く私を愛してちょうだい?」



ねだるように、俺に甘える彼女。


しかしこれも魔術によって作り出された偽りの感情なのだ。


俺は葛藤に苦しみながら、それでも自分の欲望のままに、彼女に覆いかぶさってキスをした。


――淫魔のキス。


それは、強力な媚薬と同等の効果を持つ。


少し唇を重ねただけで、彼女の全身は敏感になる。
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