渡せなかったラブレター
あたしは
確信を持っていた
あたしは
章弘が好き
章弘は?
それは
まるで確信を持てない
でも
好きであって欲しいと
願っていたのは
間違いない
好きの意味とか
そんなのは
よく分からないまま
だけど
いつも側にいて欲しい
いつも笑ってて欲しい
その笑顔を見せるのは
あたしだけであって欲しい
そう思うことで
本能みたいに
好きの意味を
覚えかけてたのかもしれない
ある日の帰り道
その日は
朝から雪が降って
一日中寒さの漂う日だった
あぜ道沿いに残る雪を
踏みながら
章弘とあたしは
普通の倍以上の
時間をかけて
家へ向かっていた
「雪合戦できるくらい
降ったらいいのに」
「それで学校休みになったら
もっと遊べるな」
「でも寒いな」
「そんなに寒いの嫌か?」
「嫌やわ」
呆れたように
章弘があたしを見た
「手袋しとるから
あったかいやろ?」
「しとるけど寒いねんもん」
急に
章弘があたしの左手を
つかんで
手袋を取った
確信を持っていた
あたしは
章弘が好き
章弘は?
それは
まるで確信を持てない
でも
好きであって欲しいと
願っていたのは
間違いない
好きの意味とか
そんなのは
よく分からないまま
だけど
いつも側にいて欲しい
いつも笑ってて欲しい
その笑顔を見せるのは
あたしだけであって欲しい
そう思うことで
本能みたいに
好きの意味を
覚えかけてたのかもしれない
ある日の帰り道
その日は
朝から雪が降って
一日中寒さの漂う日だった
あぜ道沿いに残る雪を
踏みながら
章弘とあたしは
普通の倍以上の
時間をかけて
家へ向かっていた
「雪合戦できるくらい
降ったらいいのに」
「それで学校休みになったら
もっと遊べるな」
「でも寒いな」
「そんなに寒いの嫌か?」
「嫌やわ」
呆れたように
章弘があたしを見た
「手袋しとるから
あったかいやろ?」
「しとるけど寒いねんもん」
急に
章弘があたしの左手を
つかんで
手袋を取った