渡せなかったラブレター
いろんなすれ違いがあったね。

好きだったから、

許せないこととか、

うまく言えないこととか、

いっぱいあった。

たくさん傷つけて傷つけられた。





それでも好きだったんだ。




だから、

繋いだ手とか、

包まれた腕の中とか、

章弘のぬくもりや優しさが、

いつもあたしを支えてた。

どんなに離れてても、

信じてられた。




今、

こうして遠すぎるほど遠くにいても、

あたしは章弘を信じてるよ。

今もまだ、

信じてる。





二人で見た雪は、

今年もまた降るかなぁ?

もし雪が降ったら、

章弘からの贈り物だと思うよ。

嫌な顔も、

困った顔もせずに、

笑って見上げるから。

そこから見ててね。




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