俺たちの妹・3
『みやもとさん、ありがとう』

『いいえ。……みぃちゃん、しんどくなったりしたら、ちゃんとナースコール押してね?』

『はぁい……』


『美晴、俺そろそろ学校行かなくちゃだから、森先生に聞くのは後でもいい?』

『うん、まってる。ひなにぃおべんきょうがんばってね』

美晴に笑顔で見送られたら、頑張らない訳にはいかないな。



俺はそれからダッシュで学校へ向かい、登校時間ギリギリに登校した。

『日向、おはよ。お前がギリギリなんて珍しいな。寝坊でもした?』

同じクラスの湊が声を掛けてきた。

『湊、おはよ。寝坊じゃないよ。美晴が入院してて、顔だして来たら、ギリギリだった』

『みぃ、また入院なのか……あんな小さいのに……』

湊は基本優しいヤツだ。

今もみぃの事を心配してくれているけれど、実は反抗期真っ只中だったりする。

春子さんが俺に湊の学校での様子を聞いてきたりしてるから……

兄貴や俺は親を疎ましく思ったりする気持ちがあまりなくて……

正直反抗する気持ちより、美晴の側に居て一緒に過ごしたいという気持ちの方が勝っていた。


こういう気持ちになるから、シスコンなんて言われるんだろうけど……

俺は別に気にしない。
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