俺たちの妹・3
楓が用意してくれた酸素マスクと点滴を付けて、ICUで様子を見ることになった。

「とりあえず、みぃちゃんの意識戻るまではここな。葵は少し休憩していいよ」

小林先生の優しさが身にしみた。


ベッドに横たわるみぃ。

ここ最近こんな風になる事が少なかったから、少し恐怖が襲う……

俺は、ICUにいるみぃの側をなかなか離れられなかった。





仕事に戻らなきゃ……

廊下に出ると、彩さんと新がいた。

「彩さん……」

「葵くん…みぃちゃんどう?」

「彩さんが救急車呼んで連れて来てくれたんですね。ありがとうございます。意識戻るまではここで様子見ます……新、みぃの事ありがとな」

「あおい……みぃ、げんきになる?」

新の不安そうな瞳が、ずっとみぃの側にいた事を語っていた。

「今は、発作の後でちょっと休憩が必要だけど、大丈夫。みぃはまた元気になるよ。今日、お出かけだったんだろ?みぃにまたお出かけしようって言ってあげて?みぃ、喜ぶから」

「わかったっ‼︎ 」

新はかな兄に似て、責任感の強い子になっていた。
< 12 / 429 >

この作品をシェア

pagetop