俺たちの妹・3
数日後……

なかなか目を覚まさないみぃの様子を小林先生と楓達と今日も診る。

そして俺も聴診させてもらう……

ここに来た時よりは音が良くなってる。

雑音もまだ聞こえるけど、運ばれて来た時より断然マシだ……


「違い分かる?」

俺が聴診するのを待ってから小林先生は聞いてきた。

「はい。まだ雑音はあるけど、ここに来た時より良くなってます」

「何事も経験だからな。みぃちゃんは苦しかったけど、葵にとってはいい勉強になったな」

「はい……みぃが苦しくならない様に予防出来ればいいんですけど……」

「みぃちゃんは元々無理はしないタイプだから、突発的に起こる発作や季節の変わり目からの体調不良の発作が殆どだから、予兆とか見極めるの大変だと思うけど、苦しい思いさせるのは最小限にしてあげたいよな……」

小林先生は、医者の気持ちも、患者の家族側の気持ちも分かる先生だった……


「楓、仁。お前らもみぃちゃんの音、聞いといた方がいいよ」

「「はい」」

二人ともみぃを聴診しだした。
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