俺たちの妹・3
『どうして謝るの?』

『……迷惑かけちゃったから。私の主治医するの嫌になった?』

まさかの言葉に思考が一時停止した。

『……………迷惑かかったなんて思ってないし、嫌にもなってないよ。みぃともっと仲良くならなきゃな~って思ってたんだ』

『仲良く?』

『俺にはなんでも話して欲しいから』

『ん~、考えとく』

『はは、よろしく』



それからのみぃの入院生活は、なかなかすぐには終わらず……

回診に行っても「大丈夫」と済まされる日が多々あって、正直手を焼いていた。

『みぃ、調子はどう?』

『ん、大丈夫』

『……どこか辛いところない?』

『ないよ』

俺の質問にはちゃんと答えてくれるけど、なかなか体調を教えてくれないみぃ。

どうすれば、いいかな……

すぐには無理だと思っていても、やっぱり自分の事をきちんと伝えてもらえないのはキツイ。

判断を間違えると、不信感を持たせてしまうだけだし……

この時の入院生活は、時間が解決してくれたと言っても過言ではない。

俺がみぃの症状にあった治療を出来たのか正直分からない。

これからもこんな感じでいくのかと思うと不安が頭の中をよぎった。

でも、この不安をみぃに悟られちゃいけない。

みぃは人の気持ちに人一倍敏感だから……



だけど、ある出来事がきっかけで、みぃが正直に話してくれるようになったんだ。

過去があるから今の関係があるんだよな……


その話はまたいつか……

< 145 / 429 >

この作品をシェア

pagetop