俺たちの妹・3
俺はみぃちゃんを奥のベッドに連れていき、寝かせた。

「聴診するよ」

声をかけてから、聴診を始める。


うーん……あまり良くないな……

喘鳴も少しだけ聞こえる。

そりゃ司が許可出さないわけだ。




「みぃちゃん、さっき走ってたでしょ。発作止め飲んでおこう。喘鳴聞こえるから」

俺の言葉に素直に頷くみぃちゃんは、基本的に素直なんだよなー。

少しだけ体を起こして、薬を飲ませる。


んー。なんか一気にぐったりしちゃったな……


取り敢えず、葵に連絡だな。


「みぃちゃん、少しだけ離れるね」

俺はみぃちゃんから離れて、葵に連絡を入れた。


葵の気持ちも分かるから、葵のタイミングまで待とう。


それから、暫くして葵が診察室にやってきた。

コンコンコン

「どうぞ」

「大和さん……」

「あ、葵待ってたよ」

みぃちゃんもさっき起きてきたところだったから丁度いい。

「みぃ……」

「葵……」

「「ごめんね」」

二人同時に謝った。

ふふ、ほんと気が合う二人だな。

「え?どうして葵が謝るの?悪いのは私でしょ?」

「みぃの気持ち、考えてなかったから……」

「もう、仲直り出来てるんじゃない?良かったねみぃちゃん」

「まとくん……ありがとう」

「いいえ。だけどみぃちゃん。司の診断は間違ってないよ。さっきも怠くなったでしょ?まだまだ本調子じゃないんだよ。だから、主治医の言うことは聞いてね」
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