俺たちの妹・3
「あおい、ありがとう。ぼくこわくなかったよ」

新の言葉に葵も嬉しそうだ。

「良かった。新、しっかり寝て、お薬のんで風邪バイ菌やっつけような」

「うん。ぼくかぜばいきんやっつける!」

新は葵に会ってホッとしたのか少し元気になっていた。

「新一緒に頑張ろうな」

「あおいもいっしょに?」

「新が元気になるまでは一緒だよ」

葵の言葉を聞いて嬉しそうな新。

「もし、3日経っても解熱剤が切れると熱が上がるようならまた来てください」

「了解。肺炎の可能性もあるもんな」

「うん、油断は禁物だからね」

「あおい、ありがと」

俺の腕の中にいる新は葵にお礼を言っていた。

「あぁ、お大事に」

葵は笑顔で見送ってくれた。


病院からの帰り道。

「ぱぱ……」

「どうした?」

「みぃは、いつもいたいことしてるの?」


突然出てきたみぃの名前。

「どうしてみぃなんだ?」

「ぼく、きょうおねつあったけどいたいことしなかった。
でもみぃはちっくんしたりしてるよね?」

ほんと、新はよく見ている

「お熱がなかなか下がらなかったり、コンコンお咳が止まらないときはするんだよ」

「みぃってすごいね」

「みぃも新くらいの頃はよく泣いてたよ。でも大きくなったから泣かなくなったんだよ」

「そっか……ぼくもおおきくなったらいやじゃなかなるのかなー」

そんなことを呟きならが新は寝てしまった。
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