俺たちの妹・3
そんなほのぼのとした会話を交わしたのは2日前。

今日で今月の出勤は終わり……

なんだけど、今日はなんとなく体調が良くない気がする……

でも朝、ひな兄に何も言われなかったし、まだ残ってる書類もあるし大丈夫……

そんなことを思いながらみなくんと車に乗り込む。

「みぃ……おはよ」

「おはよ」

かな兄は、今日は朝から会議。

ほんとはみなくんも一緒に行くんだけど、今日は別の秘書さんにお願いしてくれてるみたい。

また迷惑掛けちゃってるな……




「みぃ。今日の分だけど無理はしなくていいからね。
今月仕上げないといけないのは終わってるから」

みなくんに無理しないように先手を打たれた。

少し難しい顔をしているみなくん。

何かあったのかな……邪魔しないようにしなきゃ。


「はぁい」

早速仕事に取り掛かる。

仕事中は体を動かすことが殆どないから、体調の違和感もなくこなせる。

これなら、午後まで大丈夫かなー。


だけど私の考えは甘いと知らされる。




目の前にある書類とパソコンに集中していると

「みぃ」

突然みなくんに呼ばれた。

「な~に?っっ‼」

ふと顔をあげると、クラリと揺れた視界。

「今日はもう終わりにしようか」

「え?どうして?」

突然言われた言葉に驚く。

「だってみぃ無理してるだろ?」

「…………してない」

「嘘はダメ。素人の俺でも分かるくらいだよ」

「でもひな兄には何も言われなかったもん」
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