俺たちの妹・3
コンコンコン

「失礼します。社長、資料お持ちしました」

「仕事中に悪かったな。ありがとう」

「いえ、一段落着いていたので」

「みぃの様子は?」

「顔色が悪くなっているので、止めるように言ったんですが……」

俺の言葉でみぃの状況を把握した彼方。

「分かった。何かあったら日向に連絡で頼むな」

「分かりました。それでは失礼しました」

会議室を後にし、社長室へ急ぐ。



社長室のドアを開けると、みぃはデスクに頭を乗せぐったりしていた。

「みぃっ‼」

慌てて駆け寄るとみぃはゆっくり目を開けた。

「ん、みなくん……」

「大丈夫か?」

「ん、へーき。この机冷たくて気持ちくて」

机が冷たい?

みぃの言葉に不思議に思っておでこに手を当てた。

「あっつ‼ みぃ熱あるじゃんっ‼」

「え?ほんと?へーきだよ」

みぃ自身発熱に気づいていないようで、ゆっくり頭を上げて、椅子にぐったりと凭れた。

全然へーきそうじゃないじゃんっ‼

俺は急いで日向に連絡する。
< 191 / 429 >

この作品をシェア

pagetop