俺たちの妹・3
どうしても気になったので、二人で食事している時に聞いてみたんだ。
『ひなくん、就職してから彼女が居たことなかったよね?どうして?』
『え?あぁ』
私の言葉に驚いたのか一瞬言葉に詰まったひなくん。
『由奈、気を悪くしないでね』
そう前置きしてからひなくんは話始めた。
『俺さ、学生の頃はそこそこモテてたんだよ。告白されて付き合ったりもしてたよ。でも最終的には振られちゃうんだ。どうしてだと思う?』
『え?…………どうして?』
『…………その頃の俺は、美晴がすっごく大事でさ……美晴も今よりも小さかったし、守ってあげなきゃっ、側にいてあげなきゃて思いが凄く強くて。彼女よりも美晴を優先していたんだ』
『…………』
『デートの約束をしていても美晴が入院すればドタキャンするし、デートの途中でも美晴の具合が悪くなれば帰ってた。今思えば最低なヤツだけど、その頃の俺は体調の悪い美晴の側にいないと安心できなくて、怖かったんだ。
俺たち家族の前から、いなくなるんじゃないかって。だから苦しんでるときは尚更側に居たかったんだ。
今思えば、美晴が居なくなることなんて滅多に起きないんだけど、それは俺が勉強したから分かることで、その頃の無知な俺は不安で仕方なかったんだ』
そう、苦笑しながら話してくれるひなくんから、当時本当にみぃちゃんの事が心配だったのがよく分かった。
『そんなことを繰り返していくと、必ず彼女から言われる言葉があってさ『私と妹どっちが大切なのっ‼』
って怒られて、それでも大切なのは美晴だったから、妹だって答えたから、『シスコンっ‼』って怒鳴られたよ』
『ひなくん、就職してから彼女が居たことなかったよね?どうして?』
『え?あぁ』
私の言葉に驚いたのか一瞬言葉に詰まったひなくん。
『由奈、気を悪くしないでね』
そう前置きしてからひなくんは話始めた。
『俺さ、学生の頃はそこそこモテてたんだよ。告白されて付き合ったりもしてたよ。でも最終的には振られちゃうんだ。どうしてだと思う?』
『え?…………どうして?』
『…………その頃の俺は、美晴がすっごく大事でさ……美晴も今よりも小さかったし、守ってあげなきゃっ、側にいてあげなきゃて思いが凄く強くて。彼女よりも美晴を優先していたんだ』
『…………』
『デートの約束をしていても美晴が入院すればドタキャンするし、デートの途中でも美晴の具合が悪くなれば帰ってた。今思えば最低なヤツだけど、その頃の俺は体調の悪い美晴の側にいないと安心できなくて、怖かったんだ。
俺たち家族の前から、いなくなるんじゃないかって。だから苦しんでるときは尚更側に居たかったんだ。
今思えば、美晴が居なくなることなんて滅多に起きないんだけど、それは俺が勉強したから分かることで、その頃の無知な俺は不安で仕方なかったんだ』
そう、苦笑しながら話してくれるひなくんから、当時本当にみぃちゃんの事が心配だったのがよく分かった。
『そんなことを繰り返していくと、必ず彼女から言われる言葉があってさ『私と妹どっちが大切なのっ‼』
って怒られて、それでも大切なのは美晴だったから、妹だって答えたから、『シスコンっ‼』って怒鳴られたよ』