俺たちの妹・3
「さ、食べちゃおう。司さんのことも気になるし」

葵の言葉に溢れそうな涙を引っ込める。

今は泣いてる暇はないんだった。

つーくんの事見に行かなくちゃ。

「うん、頑張る」


少しすると食べ終わった葵が出かける準備を始める。

私は、まだ半分残ってる……

「焦らなくていいから最後まで食べること」  

私の行動はお見通しだ。

「うん、わかった」


ようやく食べ終わる頃には葵の準備は終わっていた。

「頑張ったね。じゃあ行こうか」

「うん、準備してくれてありがとう」

「ふふ。いいえ。マスク忘れないでね」

「うん、わかった」

二人で話しながら玄関を出る。


つーくんの家は、歩いて5分の距離。

信頼できる人が近くにいるなんて、ありがたい環境だなー。

 

つーくんのマンションに着いた。

何かの時の為に、お互いの鍵を渡してあるので、オートロックも難なく入れる。

「みぃのとこも広いけど、ここも広いよなー」

「うん、うちと変わらないんじゃないかな。そんなとこに住めるつーくん凄いよね」

「俺もいつか買える様になるのかなー……全然想像つかないけど」

葵は苦笑しながら呟いた。

「お手本がいるんだもん。なれるよ」

「いつかみぃと二人で暮らしたいし、その為にも頑張るよ」

葵が、くれる嬉しい言葉。

「私もみんなに反対されない様に体力付けなくちゃね」

一番の難関だったりする私の体調。

以前よりは落ちは着いたけど、まだまだ崩すことが多くて、周りに迷惑かけっぱなしなのが申し訳ない……

だから、出来るときにいつも助けてくれる人の力になりたい。
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