俺たちの妹・3
暫くしてから俺もみぃの病室へ向かう。

コンコンコン

「はぁい」

葵の声が聞こえた。

「みぃ、おはよ。どうかな?」

俺の問いかけにベッドにもたれながら悲しそうな顔をしたみぃ。

「ん?どうした?」

「……点滴してもらったのにあまり良くならないって……」

葵が代弁してくれる。

俺に気を使ったのか……

「そうだったんだね。大丈夫だよ。みぃのペースで治していこうな」

俺の言葉を聞いて、安心したのか、グッと目を閉じて、ぐったりし始めた。

「みぃ?」

そう問いかけながら脈拍を計る。

速いな……

「みぃ、辛いな……解熱剤追加するからね……」

小さく頷いたみぃ。


水枕もアイスノンも常温に戻っている。

交換しないとだな……

「ん……ケホケホッ、ケホケホッ……」

「咳も出始めてきてますね……」

みぃの頭にそっと手を置く葵。

「インフルの薬も解熱剤も入れてるんだけどな……今日1日様子見て下がらない様なら、血液検査するよ。合併症の危険もあるから……」

みぃは、はぁ、はぁ……と浅く呼吸を繰り返している。

40度越える高熱が出てるから辛いのは当然だよな……

ナースコールで水枕とアイスノンを持ってきてもらうように伝える。

すぐに前園さんが持ってきてくれた。

「朝方に替えたんですけど、高熱なので、溶けるのが早いですね……気を付けます」

「この点滴で変わらないなら、HCUに移動しようか……ずっと側に居れないし病室だと心配だよな……」
< 251 / 429 >

この作品をシェア

pagetop