俺たちの妹・3
「そうですね……発熱が落ちつくまでは心配ですし、咳も気になります」

葵の声からも心配が伺える。

「ベッド空いてるか確認しておきますね」

「よろしく」

前園さんは早速確認してくれるようだ。


「今年も気を付けていたんですけどね……インフルエンザ……」

そう、毎年かからない様にみぃも周りも細心の注意を払ってるんだ。

感染してしまうと、合併症も起こしやすくて重症化してしまうことが多いから……

樹には、『かかる時は予防接種しててもかかる』と言われたし、わかってるんだけど、やっぱり辛そうなみぃを見るのは俺も辛い……

「最近体調良かったし油断したかな……」

「司さんだけじゃなく、俺もみぃ本人もだと思います……病院も忙しくて、俺はみぃと向き合う時間ゆっくり取れてなかったです」

葵の後悔してる言葉が痛いな……

「これからはみんな気を付けような……それでもかかる時はかかるだろうし……」

「出来る限り避けたいですね……」

俺と葵は、みぃを前にして油断しないことを約束した。



結局、1日経っても発熱は下がらず、HCUで様子を見ることになった。

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