俺たちの妹・3
「さぁ、とりあえず眠れるなら寝てしまいなさい。きっと気疲れもあるだろうから、休めるうちに休みなさい」

「………ん、そうする」

「おやすみ……」

母さんはそっと部屋を出て行った。

俺もすぐに眠ってしまった。



人の気配がして目を開けると、まさかのひな兄がいた。

俺の様子を見に来てくれたみたいだけど、それだけじゃない気がしていた。


すると、みぃが過呼吸を起こした事を教えてくれて。

俺の体調不良に、責任を感じてしまっていたみたいだった。

そんな事感じなくていいのに……

人の体調不良でも責任を感じてしまうみぃは、きっと他の事でも色々責任を感じているんだろうな……

その不安を早く取り除いてやりたい。

俺は、明日必ず体調を戻して、みぃの側に行かなければと思った。


次の日目が覚めたら、身体の怠さはなくなっていて、しっかり休めたのが良かったんだと思う。


「おはよ」

リビングへ行くと、懐かしい光景が広がっていた。


父さんに母さん、それから兄貴もいて……

数年前まではごく普通に見慣れた光景だった。

「あら葵、おはよう。体調はもう大丈夫?」

「うん、もう大丈夫。心配かけてごめんね」

「葵、病院での研修頑張ってるか?無理しすぎるなよ」

「今、沢山学べる時だからしっかり学んでるよ」

「病院まで送って行くよ」

「兄貴、ありがとう」
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