俺たちの妹・3
女の子の日

美晴side…

「あーあ……」

毎月やってくるモノが今月もやってきた……

数日前から体が怠く、前兆はあったから、覚悟はしてた。

学生の頃は桜よりは軽かった生理痛。

だけど、大人になるにつれてなんだか重くなっている気がする……



「みぃ、おはよー」

葵が起こしに来てくれた。

「葵、おはよ」

「あれ、珍しい。みぃ、もう起きてたの?」

「…うん」

「ま、そういう日もあるよね」

あれ……今日は深く聞いてこないや…

そんな事を思っていると、毛布にくるんで、そっと抱き上げられた。

この習慣、ひな兄やかな兄から葵が受け継いでくれている。

今日は一段と体が上がらないや……

葵に体をゆっくりと委ねる。

そんな私の行動に葵が気付いていたなんて知らなかった。



リビングに着いて下ろされた場所はソファー。

「え?」

ダイニングテーブルの椅子に座るつもりだったから、間抜けな声がでた。

「みぃ、今日はあまり体調良くないんじゃない?ちょっと体休めないとね」


葵の観察力にはいつも驚かされる。

「ちょっと暫く貧血酷くなるかも…」

気づいてくれた葵には、私も正直に伝えないと……

「……そっか。痛みは?」

ちゃんと気付いてくれる葵には感謝しかない。
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