俺たちの妹・3
「や、その事はいいじゃないですか。それよりみぃの薬の事、お願いします」

葵の言葉にしぶしぶ話を進めた二人。

「みぃちゃんの生理痛が酷いからピルで症状抑えたいんだけど、コレ飲んでると、効き目強く出るよな。みぃちゃんの喘息症状、酷い?」

「生理痛があるのは前から知ってたけど、受診するまでになってるとは思ってなかった。最近は落ち着いてきてるけど、症状出ると一気に重症化しちゃうから様子見ながらしてみないとだなー」

「ピル以外で症状抑える薬はないんですか?俺は薬飲まないのは少し心配です」

葵も話に入ってる。

「だよなー。んー」

三人は色々話ながら、私の体の事を考えてくれている。

「あ、そうだ。みぃちゃん」

「あ、はい」

突然話を振られて驚く。

「ピルって聞いてどう思う?」

「……避妊薬…ですよね?」

私の薬の情報はそれくらいだ。

「一般的にはそうなんだけど、生理痛を和らげる働きもあるんだよ」

「そうなんですね。知りませんでした」

「でもね、喘息のお薬飲んでるでしょ?」

コクンと頷く。

「そのお薬とピルを一緒に飲むと薬の作用が強く出ることがあるんだ」

その言葉を聞いて、私はどうすれば分からなくなった。

「っっ……どうすれば、い、い?」

「みぃ、大丈夫。心配しないで。それを考えるのが俺達の仕事だから」

つーくんは、頭を撫ででくれた。

「今飲んでいる喘息の薬より弱い効き目の薬に変更しよう。それで、暫く様子を見て、発作が起きなければ、ピルを飲んでみようか」

思わず葵見つめる。

「もしまた発作が起きたら、薬を変える。どの薬がみぃに合うのか試してみよう。俺が側に居るから大丈夫だよ」

葵の言葉を聞いてホッとした。

「守山先生。お願いします。つーくんも葵もありがとう」

「いいえ。症状が落ち着くまで暫くは俺の診察も受けてね」

「わかりました。これからよろしくお願いします」

私の今回の生理痛で、新たなお医者さんと出会った。
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