俺たちの妹・3
「みぃ?」

私が何も言わない事に異変を感じた葵。

心配かけちゃいけない。

「なぁに?」

「俺と家族になりたくない?」

あっくんも葵に釣られて、私を見つめてきた。

「………………そんなことないけど………」

「けど?」

「………………私とじゃ、きっと幸せになれないよ?」

「みぃ……」

葵は悲しそうな顔をしている。


「……じゃぁ、あおいはだれとしあわせになれるの?」

「………あっくん」

まさかのあっくんからの問いかけに驚いた。

「そうだな。俺は誰とだと幸せになれるんだろうな」

そう言いながら葵は、あっくんを抱き上げた。

「ぼくは、あおいのことだいすきだよ。みぃのこともだいすき。ぼくがだいすきなふたりがずっとなかよくいてくれたらいいのにな〜」

あっくんの素直な言葉が羨ましい……

「新は、俺もみぃも大好きなの?」

「うん‼︎だいすきっっ‼︎」

「嬉しいな〜。新ありがとな〜」

葵はきっとここで、話し合う事じゃないと判断してくれたみたいで、話題を変えてくれた。



いつかは、葵とのこの関係を続けるのか、どうするのか考えなくちゃいけない時が来るんだろうけど、まだ考えたくなくて甘えてるんだ……

ちゃんと考えるからね。
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