俺たちの妹・3
それから、動物園を見て回った。

あっくんが見たいと言う動物には時間を掛けて、ゆっくりゆったり歩いて回った。



「ママ〜。おなかすいた〜」

あっくんの声に、お昼が近づいている事に気がついた。


「そうね、そろそろお昼にしましょう」

彩さんは、木陰を探してくれて、芝生にレジャーシートを広げてくれた。

涼しくなってきたと言っても、まだまだ日中は暑い……

「新、これで手を拭いて」

「はぁい」

「みぃちゃんも葵くんもこれで拭いてね」

ウェットティッシュを手渡してくれる彩さん。

ほんと準備がいいな……

「「ありがとう」」

葵が、レジャーシートの上にお弁当を広げてくれた。

「さ、食べましょう」

お弁当箱の蓋を開けると、沢山の美味しそうなオカズが詰められていた。

「うわぁぁ‼︎おいしそう」

あっくんは、両手をほっぺに当てて、大喜び。

「新は、まだまだ大きくならないといけないからな。しっかり食べるんだよ」

そう言いながら、沢山のおかずとオニギリをお皿に盛る葵。

「うん‼︎ぼくはやくおおきくなりたいっ‼︎」

あっくんは、にっこり笑いながらお皿を受け取る。

「みぃはこれだけは食べる事。まだ動物園回るんだろう?体力もたないよ」

そう言って、手渡されたお皿には、小さなオニギリと、おかずが少しずつ。

「葵、ありがとう」

遊びに来てるんだもん。頑張らなくちゃ。

葵から、お皿を受け取った。
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