俺たちの妹・3
「「「「いただきます」」」」

みんなで食べ始める。

「ゾウさんおおきかったね〜」

あっくんは、ワクワクが止まらないみたいで、ずっとお喋りしてる。

「そうだな〜。新よりずっとずっと大きかったな〜」

葵も楽しそうに話をしてる。

「新。お皿にあるものはちゃんと空っぽにしてね」

彩さんがお喋り中のあっくんを嗜める。

「はぁい。でももうすぐ終わるよ?」

「そうね。頑張って食べてるわね」

「新、デザートもあるからな」

「デザート‼︎ ぼくがんばる」

あっくんのこういうところは本当に可愛いな〜。



「みぃ、見てるだけじゃ減らないよ」

隣から声がして振り向くと、苦笑した葵がいた。

「あ、うん…」

「食欲ない?」

「……そうじゃないんだけど……」

「けど?」

「……お腹空いてなくて」

みんなが食べてるのを見てるので十分だったりする。

「…………少しも無理?」

「…………少しなら」

「じゃぁ、これだけは食べよう」

そう言って手渡されたのは、あっくん用に用意されていた小さなオニギリ。

「これ、食べれないなら、みぃは午後はここでお留守番ね」

葵の交換条件はいつも厳しいんだ。
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