俺たちの妹・3
彩さんと新を先に送り届けてから家に戻った。

みぃはその間、一度も起きなかった。

車で眠っているみぃをそっと抱き上げる。

…………あれ。

…………ちょっと体熱いかも

無理させちゃったかな……


俺は車に置いてある毛布でみぃを包んで、急いで家に帰った。

「ただいま」

「おかえり……あれ?みぃ寝ちゃってるの?」

「ちょっと熱い気がするんだ。無理させちゃったのかも」

「動物園……マスク着用だけど、まだ早かったかな……とりあえずみぃ、ベッドに寝かせてあげて」

「わかった」

俺はみぃの部屋へ入り、ベッドにそっと横たわらせた。


「体温計ってくれる?」

ひな兄は、体温計を渡してきた。

「わかった。みぃ、体温計挟むね」

寝ているみぃに声をかけながら、体温計を挟んだ。

その間に、ひな兄は、聴診を始めた。

「ん〜、ちょっと喘鳴が聞こえるな……夜中に発作起きないといいけど……」


そんなひな兄の言葉は、よく当たるんだよな……

ピピ、ピピ、ピピ……

体温計が音を立てた。

そっと抜いて表示を見ると…37.6

みぃの頭を撫でて、これ以上酷くならない事を願いながら、夜を過ごした。
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